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幽玄漫玉日記 1~4巻/著:桜玉吉

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ネタが分かる人には超おもしろい漫画、なのか?
090620yuugenmantamanikki.JPG桜玉吉(さくら たまきち)は、ずいぶん昔にゲーム雑誌『ファミコン通信』に、『しあわせのかたち』という漫画を描いていた。

初めて出会った日記漫画
私は一時期、『ファミ通』を毎号のように買っていたので、彼の漫画も読んでいた、と書くとついでに読んでいたようだが、かなり好きだった。

たしか、連載の最初のほうはキャラがいてストーリーがあった気がするが、途中から著者と同作の編集者やアシスタントなど周囲の人の日常を描く日記漫画になったような気がする。

「気がする」とは無責任だが、ずいぶん昔のことなのでよく覚えてないのだ。

だが、とてもおもしろかったことだけは覚えている。

そもそも、他人の日記漫画がおもしろいのか?
「他人の日常を読んでおもしろいのか?」と端から見れば自分でも尋ねてしまいそうだが、おもしろかった。

なぜか、考えてみると、「登場人物のデフォルメがうまいのじゃないか」といま思った。

著者や周辺の人は言ってみれば一般人で普通に見ててはおもしろくもなんともないと思うのだが、桜玉吉の観察眼にかかれば、おもしろく凝縮されてしまうのではないか?

やはり、おもしろいのだがその理由は!?
もしかしたらこれは、ほめ過ぎなのかもしれない。

ただ単に、人の日常が描かれた漫画に共感を覚えていただけかも。

あるいは、登場人物がデフォルメなしに、掛け値なしにおもしろいから、読んでておもしろかった......?

しあわせのかたち以後......
そんなこんなで、ファミ通を買わなくなった後も5年に1~2回は、桜玉吉の作品になんとなく出会うことがあった。

さて、ここからが今回紹介の『幽玄漫玉日記』。買ったのは2009年に復刻して発売された文庫版だ。

そして『幽玄漫玉日記』も、日記というだけあって作者の日常を描く日記漫画だ!ってこの人、著作の多くは日記漫画なのではなかろうか。

ってこれ10年前の日記じゃん!
連載開始は1998年なので、今回は約10年前の日記漫画を読んでいることになる......。

でも、おもしろかった!

ヒロポン、チョリソ、O村、サイバー佐藤......なつかし~!
『しあわせのかたち』の編集者、ヒロポンもあいかわらず桜玉吉の編集者で、アシスタントで桜玉吉の(たしか)同級生のチョリソのぶもたまに出てくる。

また、『しあわせのかたち』では後半から登場し始めた編集者のO村は『幽玄漫玉日記』では主役の著者と並ぶほどのメインキャラ。

そのほか、『しあわせのかたち』で好きだったサイバー佐藤が出てきたときには懐かしさでニコニコしてしまったほどだ。

そして桜玉吉、社長になる!
他人の日常を読んでいてなぜに嬉しいのか? でも嬉しいし楽しいのだ。

今回、第1巻の帯に「働くオッサン漫画家 会社を設立する」とあり、会社設立など起業ネタに弱い私は、それに引かれて買ってしまった。

よって1巻だけでやめておくつもりだったが、読んでたらおもしろくて、結局は全巻買ってしまうことに。

うつ病の著者が日記漫画を......
なんと桜玉吉、うつ病?なのか心の病をわずらったようで、日記漫画なので当然そのこともネタに......。

明るく始まったかと思いきや、ページをめくると彼の心象風景をあらわす暗い絵がドーン!みたいな。

おもしろいけど心配
読むほうはおもしろいのだが、描いてる本人はおもしろいのかな......?なんて心配してみたり。

著者がひとりで温泉に行ったことを描いてる回を読んでいたときなんて、「あれ、この人、まちがったことしちゃわないよね?」などと心配した。

著者に感情移入してしまうのは、日記漫画として描き方がうまいのだろう。

さらに問う、日記漫画は本当におもしろいのか??
しかし心配なんて書くと本当におもしろいのか、と疑問を感じるが、いやはやおもしろかった。

やはり、私は『しあわせのかたち』を知っているからこそおもしろいのだろうか。

しかし、私がふれた日記漫画はきっと『しあわせのかたち』が初だったので、そのときから桜玉吉の日記漫画はおもしろかった。

あ! 桜玉吉、絵もうまいっす!!
私に日記漫画への耐性があるのか、いや、そんなことない。きっと桜玉吉の日記漫画を支持する読者がいるからこそ、10年前の漫画が文庫で復刻するのだろう。

あと、絵がうまい。うまいといってもたとえば、『バガボンド』の井上雄彦方面に絵がうまいわけでなく、ひと言で表せば"へたうま"な絵なのだが、私はうまいと感じる。

はたして日記漫画はおもしろいのか、ぜひ一読を!
さあ、10年も前の日記漫画だが、桜玉吉を始めて読む人もおもしろいと感じるのか......、興味のある方は一読してみては。

ちなみに、第4巻の最後の数エピソードは、うつの影響大でかなり暗く、心の病についても一考させられる。



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